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経営管理体制とは、経営理念、病院ビジョンを頂点にそれらを実現するための取組を管理する体制を意味します。
経営理念、病院ビジョンとは、病院経営を行っていくうえでの活動のよりどころとして院内外の活動に指針を与えるものであると共に、基本方針に則った戦略策定の前提となるものです。
「自院はこのような医療を提供していきたい」といった病院の理念・ビジョン、すなわち「あるべき姿」と、経営環境分析に基づく「現状の姿」を基に、「自院がなんの診療科目、病床機能でどのような患者層に医療を提供するのか、といった「事業ドメイン」を決定します。あるべき姿と現状の自院とのギャップをどのように埋めるかを病院全体レベルで捉えたのが「基本戦略」です。この基本戦略を基に部門ごとで取り組むべき「部門戦略」(看護部での取組み等)、あるいは部門に共通する機能戦略(人事制度等)を立てます。各々の戦略を、どのように実行していくか、内容と時間、担当を割り当てたものが「経営計画」です。この計画をもとに日々の業務を遂行していく上で、計画との乖離を把握し調整していくのが「業績管理システム」です。この一連の流れを繰り返すことによって長期、中期、単年度、日々の業務といったスパンでの管理が可能となります。
病院運営において組織が有効に機能するためには、経営理念や病院ビジョンが誰の目にも納得できるもの、価値あるもの、日常の行動規範として、組織の構成員一人ひとりに浸透した存在になることが必要です。それは、病院の組織風土を形成し、価値観を共有することでもあります。
そうした意味では、経営理念は、病院がよって立つ基盤を示すことはもちろん、病院が存続していくために「あるべき姿」「ありたい姿」を明確に示すものでなければなりません。 |
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