小規模病院は職員数も少なく、比較的職員間のコミュニケーションをとりやすいことが特徴といえます。 日本病院会主催の「リスクマネジメントの実際」というシンポジウムでも、「医療事故・紛争の発生原因の大きな要因は、職種、資格、診療科目で分断された、病院独自の組織環境における関係者間のコミュニケーション不足にある」と強調されています。 医療事故防止対策のポイントとしては次の5点が挙げられます。
・ カンファレンス等、臨床現場のコミュニケーションを多く持つこと ・ 現場のリスクを確実に把握し、院内の共通認識とすること ・ 病院全体のリスクマネジメントの意識を高揚すること ・ リスクマネジメント委員会で充実した討議を行うこと ・ 事故防止マニュアルを充実させること
したがって、小規模病院ではコミュニケーションがとりやすい、というメリットを活かした組織運営を行うとともに、見過ごされがちなマニュアル類、委員会の整備を行っていくことが必要です。
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