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財務診断で会社の現状の問題点がわかったら、次はその改善を行う必要があります。それぞれの問題点にあった改善策を講じていくためには、事業別や商品別、顧客別に分析し、問題点を抽出して、それぞれの改善策を関係担当者が連携して実行していくことが必要になります。会社の財務状況を目的別に管理すると、会社の強みや弱みを把握できて、適切な改善策が実行できるのです。
ここでは、主な改善事例をご紹介します。
●改善策@ 収益性のアップ
診断方法 |
どうすれば会社の収益性をアップできるのかを把握するため、事業別や商品別、顧客別の収益率を確認してみましょう。 |
改善方針 |
各分野別の収益率を踏まえ、それぞれの分野での改善策を定め、収益性アップを目指します。 収益性の高い分野:営業強化による売上数量増や売上単価のアップ、 設備投資等も視野に入れた事業拡大等を検討します。 収益性の低い分野:売上単価の見直し、原価・コストの削減を検討。 場合によっては、その分野を縮小・廃止することも検討します。 |
アクション |
A事業では、売上増目標を立て営業を強化。B事業では調達原価の交渉を行うとともに、営業体制の合理化によるコスト削減を実施。 |

●改善策A 営業債権の早期回収
診断方法 |
営業債権の回収が遅いと、借入金が増えていたり、会社の規模が膨れている場合があります。顧客毎に営業債権(受取手形・売掛金)の回収期間の適正性を点検してみましょう |
改善方針 |
回収期間の長い顧客について、その顧客に対する収益性に対し、金利負担や債権管理コストが過大と考えられる場合は、回収期間の短縮を目指します。 |
アクション |
顧客毎の回収期間の短縮目標を設定し、営業担当一人一人が営業債権の回収期間の短縮化を念頭に販売交渉を実施。 |

●改善策B 在庫の適正管理
診断方法 |
在庫を適正水準以上に保有しているために資金が回収できず、借入金が増えていたり、会社の規模が膨れている場合があります。商品毎の在庫の回転率(年商/棚卸資産額)を点検してみましょう。 |
改善方針 |
在庫回転率が低い商品について、その商品の収益性に対し、金利負担や在庫管理コストが過大と考えられる場合は、在庫管理を徹底し、適正水準の保有を目指します。 |
アクション |
余分な在庫を保有しないよう、目標在庫回転率を設定し、生産部門と営業部門の連携を密にして、営業部門の需要見込みの改善とそれに基づく生産部門の生産管理を行いました。 |

●改善策C 遊休資産の処分
診断方法 |
事業に十分に活用されていない土地や設備を保有していることにより、そのための維持管理コスト等余分な費用を負担している場合があります。それぞれの資産が十分に活用されているか点検してみましょう。 |
改善方針 |
収益に寄与していない遊休資産の売却を目指します。 |
アクション |
会社にとって負担要因となっている遊休資産を売却。 |
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